【名寄】
 「名寄市小中高いじめ防止サミット」が、28日午後1時半から風連中学校体育館で開かれ、いじめ根絶への意識を高めた。
 市内全小中学校・高校のいじめ防止に関わる自主的な取り組みの活性化を目的に、2014年度から市内3中学校(名寄、東、風連)が中心となって毎年開催している。
 今年は、風連中学校生徒会(巻下陽葵会長)が企画、開催。同校と小中一貫教育を進めている風連中央小学校児童会も準備を手伝った。
 市内の全小中学校の代表児童生徒が参加し、名寄高校の代表生徒8人がファシリテーター(進行役)を務めた。
 開会式で、風連中学校の石本義行校長が「サミットを通して自分の考えを伝えたり、周りの意見を聞くことで、新しい気付きや考えが生まれてくると思う。明るく元気な学校づくりに取り組んでほしい」。来賓の橋本正道副市長が「重要な取り組みであり、皆さんが安心して学校生活が送れる環境づくりを考える機会としてほしい」などと挨拶。
 メインのグループ討議では、友人にペンを隠されて嫌な気持ちになった内容の「冗談で隠される持ち物」をテーマに、被害者、加害者、第三者が、それぞれの立場でどのように対応するべきだったか―を話し合った。
 4グループに分かれ、ファシリテーターの高校生が小中学生の意見交換を活発化させた。各グループでは、被害者の立場から「本当に嫌だったら、言い方も考えながらはっきりと伝える」「何も言わずその場から一度立ち去り、相手に『悪いことをした』と気付かせる」。
 加害者の立場では「隠す前に相手(被害者)の気持ちを考える」「本当に嫌な顔をしていたら謝る」。第三者の立場では「後で被害者の気持ちを聞き、加害者に伝える」「先生に伝える」などの意見が出された。
 討議終了後、各グループで出された意見を発表。最後に岸小夜子教育長が「討議を通して、周囲の話を聞く力、周囲の状況や空気感を見ながら意見する力、多くの人の気持ちを想像して考える力が見られ、素晴らしかった」と講評し、「ここで話し合ったことを各学校に持ち帰り、皆さんに伝えてほしい」と呼びかけた。


名寄新聞の購読をご希望の方は以下のお電話・FAXまたはメールからお願いいたします。
※地方発送も承っております。お気軽にお問い合わせください
購読料:1,980円(1ヶ月)
TEL:01654−2−1717
FAX:01654−3−2181
MAIL:web-regl@nayoro-np.com
