【下川】
町で初となる「ガバメントハンター」として採用された奥山貴士さん(50)と佐藤凌也さん(24)への辞令交付式が、1日午前9時から町役場で行われた。ヒグマ出没などに対し、専門知識と経験を持つ正職員を配置することで、継続的かつ専門的な対策の強化を図ることが狙い。田村泰司町長は「地元猟友会と連携協力し、鳥獣被害の防止、町民の安全安心な暮らしの確保に力を発揮してほしい」と期待を込める。
ガバメントハンター(公務員ハンター)は、クマやシカなどの野生鳥獣被害が深刻化する中で、注目されている行政施策の一つ。民間ハンターの高齢化や、なり手不足などを背景に、初動の迅速化、緊急銃猟制度(2025年9月施行)活用などの観点から、専門職採用型、地域おこし協力隊型、複数自治体による広域連携型などの形態で、全国的にクマ対策として注目されている。
近年のヒグマ出没状況などを受け、町はこれまで、地域おこし協力隊が鳥獣対策を担ってきた経緯がある。
町産業振興課の亀田慎司課長は「地域おこし協力隊は任期3年の区切りがあるが、現在のクマ出没状況を考えると、継続的に対応できる正職員が不可欠。また、有害鳥獣の計画や補助金申請といった事務も発生するため、責任を持って担当できる職員が必要で、専門職員がいることで、クマ出没に即時対応できるのが強み」と説明する。
2人は1日付で同課に配属され、奥山さんは主幹兼野生鳥獣専門員、佐藤さんは野生鳥獣専門員として辞令を受けた。猟友会や関係機関と連携しながら、ヒグマやエゾシカなどによる被害防止に取り組むことになる。地方自治体の正職員としてガバメントハンターが採用されるのは、道内でも珍しいという。
奥山さんは、1976年2月8日、鷹栖町生まれ。前職は鷹栖町役場職員で、直近は給食センター、その前は建設水道課で除雪や道路関係を担当。2006年12月に狩猟免許を取得して以来、約20年にわたり鳥獣被害対策に関わってきた経験を持つ。
応募のきっかけについて「(一般行政職は)部署異動があるため、より専門的に鳥獣被害防止の仕事に携わりたいという希望があった」と話す。
佐藤さんは、2001年9月16日、東京都出身。北海道に憧れ、酪農学園大学を卒業後、上士幌町役場で農林課職員として2年間勤務。狩猟免許は24年12月に取得した。「大学時代に下川町を訪れた際、良い町だと感じた。専門性を生かして長く町に貢献したいとの思いから応募を決めた」と話す。
今後の活動に向け、奥山さんは「地元の猟友会をサポートし、活動しやすい体制を整備したい。市街地に近いエリアでの対応の必要性を認識しており、捕獲や対策を猟友会の皆さんと相談しながら進めたい」。
佐藤さんは「農家や町民の方々に寄り添い、被害防止に携わっていけたら」と抱負を述べる。
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