中名寄小 エゾヒメギフチョウなど観察 たまご発見して歓声上がる 食草オクエゾサイシンの移植も

【名寄】

 中名寄小学校(稲本雄一校長、児童13人)のヒメギフチョウなどの観察会が、12日午後1時半から神社山(中名寄神社)で開かれ、全校児童が参加した。
 観察会は、今年3年目で、名寄市文化財審議委員の佐藤源嗣さんが講師として協力した。
はじめに佐藤さんが、道内の一部に生息するヒメギフチョウ(アゲハチョウ科)の生態や食草であるオクエゾサイシンの分布状況などについて説明した。
 ヒメギフチョウは本州では東北地方や中部地方の山地に生息するが、北海道のものは別亜種でエゾヒメギフチョウと呼ばれる。分布は局地的で道央・道北・道東に散在している。
 児童たちは、1日に実施した神社山の清掃活動の際、オクエゾサイシンの葉をマツボックリなどで保護。この日は、オクエゾサイシンの葉の裏についているたまごを見つけては、見つけたところに割り箸で印を付けた。たまごは、全部で28カ所見つかり、児童たちは「自分でたまごを見つけられて良かった」「たくさん見つけられて良かった」などの声が聞かれた。
 また、オクエゾサイシンが山道に咲いていた場合、踏まれる恐れがあることから、ショベルを用いて山の方に移植も行った。
 途中、数羽のエゾヒメギフチョウの姿も見られ、児童たちは喜んでいた。
 佐藤さんは、「オクエゾサイシンがないと、エゾヒメギフチョウも消えてしまう」と、オクエゾサイシンの保護の大切さなどを訴えた。
 児童たちは、観察会を通して、自然保護や野生植物などの大切さなどを学んでいた。

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