丸太の選択から仕上げまで学ぶ 下川中の2年生 木材活用学習で収納箱など製作

【下川】

下川中学校(越湖憲治校長)2年生の総合学習(森林環境学習)の木材加工授業が22、23日の2日間同校で行われ、NPO法人森の生活の麻生翼代表と田中由紀子さんがサポートを務めた。
同校では、各学年、森林環境教育を取り入れており、2年生は、「身のまわりの木材の加工や活用方法について考え、木の良さを生活に生かそう!」を研究課題にしている。
今年度は、町内企業などの協力を得て「学校内で使用する木製品を自分たちで設計し、組み立てる」プログラムを実施。
これまで「木の良さについて考える」「設計」「生徒自らの丸太選びと製材過程の見学」などを総合学習の中で実施してきた。
生徒たちは4班に分かれ、「学校生活であったら良いもの」を協議。各班では、ロッキングチェア、ゴミ箱、チョーク入れとトイレットペーパーホルダー、収納箱を作ることを決め、設計に取り組んだ。生徒たちの設計図に基づき、下川フォレストファミリーの職人が、パーツを作成して届け、両日の授業で仕上げを行った。
各班に分かれ、パーツをやすりで磨いたり、ボンドで組み立ててニスを塗ったり、製品を完成させた。
ロッキングチェアを製作した班は、「小さい椅子を作ろう」と決めたと話し、津志田紗(たえ)さんは「想像以上の完成度が高く良かった」。武石桃佳さんは「下川の良さは木なので、こういう活動ができて、あらためて木の良さが知れた」。小学3年生の時、本州から下川に移住してきた佐藤侑希さんは「都会ではできない良い経験ができた」。
また、収納箱を製作した班は、「水槽を置くために作った」と話し、遠藤陸さんは「木の加工過程など、普段見られないところが見られて、木への関心が高まった」。畠山果愛奈(かえな)さんは「丸太から板になるまでの工程が勉強になった」など感想を述べた。
生徒たちは、20時間にわたって、丸太の選択から設計、製材過程の見学、仕上げと一連の木材活用について学習し、下川町の森林環境教育にふさわしい学びを得ていた。
なお、完成した製品と、生徒のまとめのレポートは、夏休み期間中、町公民館で展示される予定となっている。