利尻高校商業科・最後の卒業生巣立つ 今年度末でで閉科

利尻高校商業科の最後の卒業生となった6人

 1962年に設置された利尻高校商業科は、2024年度以降入学の生徒募集停止を経て今年度末で閉科し、64年の長い歴史に幕を下ろす。1日の卒業証書授与式では、卒業生18人のうち、6人(男子1人、女子5人)が最後の商業科生徒として卒業証書を受け取り、商業科ならではの学びを今後に活かすと決意した。同校では学科が減るなかでも、多様化する生徒の進路実現に向けた教育等を今まで通り継続するとした。
 卒業式では、鳥毛浩二校長が式辞で商業科の歴史を回想し「長年にわたり地域と共に歩み、多くの卒業生を社会へ送り出してきた。簿記や情報処理、ビジネスマナーなど実践的な学びを通して培われた力は、島内外の職場や地域社会で今も生き続けている。その歩みは本校の誇りであり、地域の財産」などと述べた。
 続けて、時代の変化や少子化などで閉科になると伝えながら「商業科で育まれた学びを社会に繋げる姿勢は、今後の本校での教育にも確かに築かれていく」とし、引き続き学校教育への支援・協力を求めた。
終了後、最後の商業科クラスで学級委員長を務めていた前田春音さんは「商業科ならではの行事などがなくなるのは寂しい」と率直な感想。3年間で、適切な言葉遣い、挨拶など商業科に所属していたからこそ学べた部分は多くあったと回想。今春からは、島外の専門学校へ進学予定で「商業科で学んだことを活かして生活する」などと話していた。
 商業科が最終年度となり、お世話になった地域に還元する取り組みを積極的に展開。利尻島1周のランニングに臨んでもらう第23回利尻島1周悠遊覧人G(昨年6月1日開催)の前日には、商業科6人の生徒がデザイン等を考えた飴の「ゆたかアメ」をランナー達へ配布。利尻山などが描かれ、多くの人に喜ばれた。
このほかにも、町内企業等と連携した学習も積極的に実施。いずれ社会人となるうえで役立つ知識を身につけながら、地域の人達とも絆を深め、ふるさと利尻島の魅力を再確認する機会となっていた。(原拓弥)

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