登山道や散策路に資材運搬 松山湿原木道補修プロジェクト

【美深】

 上川総合振興局主催の「地域でつくる松山湿原木道補修プロジェクト」が、10日午前11時半から同湿原で行われた。美深高校1年生や美深町役場職員などが参加し、途中の登山道や湿原の散策路に補修用の資材を運搬した。
 松山湿原(美深町仁宇布、標高797m、面積25ha)には、散策路として木道が整備されているが、近年、木道の一部で老朽化などによる破損が見られている。
 その都度、修繕を行ってきたが、費用面や資材運搬手段の確保などが大きな課題となってきた。
 そこで、上川総合振興局と町内のさまざまな関係者が連携し、地域一体で木道を修繕する同プロジェクトを企画した。
 それぞれの役割は、美深高校1年生が資材運搬。美深町が同校から現地までの移動手段(バス)手配、職員による資材運搬。北海道森林土木建設業協会美深支部が木道補修作業。美深町観光協会が補修作業支援(昼食提供)、同校生への事前授業。同局は補修資材購入に当たる。
 同校1年生28人は、4日に町観光協会による事前学習を行い、松山湿原など町内の観光資源への理解を深めた。
 資材運搬には、同校1年生や町役場、同局産業振興部林務課、同局北部森林室職員など、総勢55人が参加した。
 中腹の天竜沼駐車場を出発し、補修用資材の円柱杭、横木、歩み板、滑り止めのカラマツ防腐処理剤を担いで運搬した。
 天候は晴天が広がった後、雨脚が強くなった時もあり、目まぐるしく変化する中、参加者たちは、ずぶぬれになりながら資材を担ぎ、途中の登山道(約900m)や湿原の散策路(1周約1・2km)に合わせて10カ所分を運んだ。
 木道は経年劣化によって腐食している箇所が目立っており、13日に北海道森林土木建設業協会美深支部が木道補修作業を行う予定となっている。
 同プロジェクトに参加した川瀬彩愛さん(美深高1年)は「きつかったけれど、材料を持って上がることができたので、達成感があって良かったです」と語っていた。