【名寄】
Nスポーツコミッション(会長・加藤剛士市長)主催の北海道ジュニアスポーツエコシステム形成事業・第4回集合型プログラム「スポーツ栄養学とスポーツキャリア」が、2月26日午後6時からなよろ温泉サンピラーで開かれた。
同事業は、各競技団体で活動している子どもたちや指導者が、共に講習などを受けられる場の形成や、エコシステム登録団体間の交流促進などを目的に展開。
この日は高学年の小学生と中学生14人と指導者5人、名寄で合宿を行った大阪体育大学体育実技研究部の学生15人をはじめ、関係者合わせて約50人が参加した。
前半はスポーツ栄養学をテーマに、なよろ健康レシピ開発プロジェクトを展開している名寄市立大学保健福祉部栄養学科の大町悠馬さん、黒川心さん、志賀朱里さん、富田紅葉さんの4人が講師を務めた。
子どもたちと指導者が、同プロジェクトを通じてアスリート用に開発した「野菜しっかりまるごとチキン弁当」を試食。
引き続き講師の4人が、アスリートの健康に寄与するレシピ開発・商品化を展開している、Nスポ、同学コミュニティケア教育研究センター、北海道味の素株式会社の連携による「なよろ健康レシピ開発プロジェクト」を紹介した。
体づくりは食事、運動、睡眠のバランスが大切―と強調。このうち食事について「食品は、含まれる栄養素の働きによって、六つのグループに分けられ、いろいろな食品を組み合わせて摂取することが大切」とし、赤色の食品第1群(魚、肉、卵など)は筋肉や臓器をつくる。緑色の食品第3群(ニンジン、ピーマンなど)は体を病気から守る―と説明。出席者はワークショップで六つの基礎食品群への理解を深めた。
続いて、大阪体育大学体育学部健康・スポーツマネジメント学科教授の冨山浩三さんが、スポーツキャリアをテーマに講演。
スポーツとの関わり方は「するスポーツ」「見るスポーツ」「支えるスポーツ」などがある他、もう一つ、マルチスポーツがあるとし、「世界では一つではなく、いろいろなスポーツに取り組むのが主流」と説明。
子どもたちが同時期に複数のスポーツに取り組むマルチスポーツの利点として(1)違う体の動きを知り、応用する(2)違うスポーツの環境、指導に触れることで、精神的・社会的発達を促進(3)好きなスポーツを見つけられる―とした。
スポーツをすることで身に付くものとして(1)コミュニケーション能力(2)人と協力する力(3)最後までやり遂げようとする力(4)ルールを守ろうとする気持ち―などを挙げ、「これらの力は、みんな社会で求められる力。スポーツと向き合うことは、とても大切なこと」と強調した。
目標を持って、精いっぱいスポーツに取り組むとともに、勉強や本業としての仕事を同時に進めるデュアルキャリアに触れ、「その先の人生を見据えながら、小中生ならばスポーツと勉強を並行して取り組むことが大事なこと」と呼びかけ、スポーツとの向き合い方について考えた。
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大阪体育大の冨山教授
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